野田首相が開けた師走選挙というパンドラの匣
不可能と思われた提携を実現させた石原氏(左)と橋下氏(c)AFP=時事 政治の世界にはすべてが一点に凝縮される「真実のとき」がある。11月14日の野田佳彦首相と安倍晋三自民党総裁による与野党党首討論は、さしずめその瞬間であろう。首相自らが衆院解散を公言し、虚を突かれた安倍総裁がオロオロする。テレビは執拗にそのシーンを流し続けた。...
View Article「レッド・キャピタリズム」中国との付き合い方
日本企業の経営者は、中国の反日不買運動は腰が入ったものになる、と判断せざるをえなくなった。しかし「中国リスク」の別の側面は、中国自身にとってのリスクでもある。「レッド・キャピタリズム」と呼ばれる中国の国家資本主義は、中国共産党が企業運営に直接介入することを意味する。このことが中国系企業のガバナン…
View Article「シェールガス革命」は世界のパワーバランスをも変える
米国発のエネルギー革命が世界を覆い始めた。主役は頁岩(シェール)層に含まれる天然ガス、シェールガスだ。これまで人類が使って来た天然ガスと成分、 性状はまったく変わらないが、採掘法はまったく異なる。従来の天然ガスは一般の原油と同じように、含有する層に井戸を掘れば地層内の圧力で自然にガスが噴 出する…
View Article「光明星」落つ 朝鮮半島に迫る核実験危機
北朝鮮は4月13日、金日成(キム・イルソン)主席の誕生100周年を祝い、金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺訓であり金正恩(キム・ジョンウン)時代の幕開けの「祝砲」である「光明星3号」を打ち上げたが、見事に失敗に終わった。北朝鮮では金正日総書記を意味する「光明星」という名前を付けた「衛星」打ち上…
View Article「団派」の事なかれ主義と「太子党」の危うさ
昨年12月、タイを訪問した習近平氏 (C)AFP=時事 中国共産党の骨格にPeter Principle(ピーターの法則)が宿っているという指摘は新鮮だった。 今秋の第18回共産党大会に向けて、党や国務院の幹部人事についての噂が絶えない。共産主義青年団の出身者は「団派」と呼ばれ、中央と地方の党の組…
View Article「チャベス4選」はどうなる――2012年中南米情勢を占う
新年初頭、日本の各メディアは2012年が「世界的な指導者交代の年」に当たると特集を組み、地域・世界情勢への影響を展望しているが、その中から中南米はまったく抜け落ちた感があった。中南米には地域紛争もなく、わが国とのバイタルな外交課題も存在しない中で分からなくもないが、近年多極化する国際社会で存在感…
View Article波乱の年を締めくくる金正日死去とイラン核開発
ガラスの棺に横たわる金正日総書記の遺体(c)AFP=時事 波乱の年の瀬にふさわしいニュースだった。北朝鮮は12月19日、金正日総書記が17日に死去したと発表した。彼が率いる北朝鮮が行なってきた犯罪行為については、改めて縷説するまでもあるまい。金王朝は正恩に引き継がれるが、後継者としてはいささか頼り…
View Article「ヨーロッパエコロジー・緑の党」躍進でフランスに脱原発旋風は起きるか
脱原発を訴えるエヴァ・ジョリー候補(c)AFP=時事 電源の8割近くを原子力に頼るフランスで、2012年春の大統領選は、原発の是非が初めて議論の対象となる選挙になりそうだ。それは、福島第一原発事故で安全性への関心が高まっているからだけではない。この国で長年泡沫扱いされてきた「緑の党」が、欧州統合推…
View Article炉心はどこへいった?――意味なく「周辺温度」を発表する東電「空蝉情報」の怪
圧力容器も格納容器ももぬけの殻?(c)時事 東京電力によると、福島第一原発では9月末にすべての原子炉で周辺温度が摂氏100度以下になったという。懸命の循環冷却が功を奏して、冷温停止に一歩近づいたと言いたいらしい。残念ながらこれもまた、3.11以来続く情報操作、でたらめではないがたちの悪い「無意味情報」の垂れ流しである。...
View Article「サルコジ後」も見えてきた2012年仏大統領選
頭一つ抜け出したオランド前党首(中央)を現党首のオブリ(左)と前回大統領選の公認候補ロワイヤルが追う(c)AFP=時事 9月末のフランス元老院(上院)選で、社会党を中心とする左派が歴史的な勝利を収めた。勢いに乗る社会党の大統領候補レースでは、前第1書記(党首)のフランソワ・オランドが頭一つ抜けだし…
View Article「反腐敗」「民族主義」という中国政治の2つの軸
中国に強制送還され北京国際空港で逮捕された頼昌星容疑者 (C)AFP=時事 2011年7月23日は1年後の秋からの中国共産党の指導体制を占うに当って、分水嶺を形成した可能性がある。2つの要因が重かったからだ。ひとつはアモイを舞台に起きた巨額密輸事件の主犯格、頼昌星がカナダから強制送還され、北京国際…
View Article「東電倒産」は止められない
東電の次期社長に就任する西澤俊夫常務。左は退任する清水正孝社長 (C)時事 政府やメガバンクが必死になって食い止めようとあがいている東京電力の「倒産」。福島第1原子力発電所の事故に対する電力業界ぐるみの損害賠償策を作っても、未曾有の事故直後に“敵前逃亡”した社長のクビをすげ替えても、失われた信用は…
View Article日中のうねりを見守る東南アジア諸国
ASEAN(東南アジア諸国連合)は、ただ単に地域内の経済統合に心をくだくだけでなく、世界に向けて秩序形成の能力を示そうとしている。その土台となるのが1997年に始まったASEAN+3(日中韓)という枠組みである。日本、中国、韓国の3カ国は、20世紀における歴史問題も絡んでいるところからASEAN…
View Article食料基地「東北農業」の構造転換を
東日本大震災は、食料の重要性を改めてわれわれに教えてくれた。被災地では物流が途絶し、食料品自体が手に入らない状態となった。被災地から遠く離れた東京でも、多くの消費者は食料を買い占めに走った。他の物資と異なり、食料は、人間の生命・身体の維持に不可欠なものなので、わずかな不足でも、人々はパニックにな…
View Article「ラストチャンス」に群がるポスト菅たち
菅政権の失速は、今さら説明する必要もないだろう。今日付の朝日新聞朝刊で、在日韓国人から菅直人首相への違法献金の疑いが浮上。菅首相は午前の閣僚懇談会で辞任を否定したが、すでに民主党内の関心は、政権をどう浮揚させるかではなく、菅首相がいつ辞めるかに移っており、菅氏の退陣を前提に「ポスト菅」に向けた動きが本格化している。...
View Article究極の「後出しジャンケン競争」となった都知事選
出るのか、出ないのか……(C)時事 東京都知事選(4月10日投票)が迫ってきた。投票まで2カ月あまりだが主要候補は、まだ正式に出馬表明していない。東国原英夫・前宮崎県知事、舛添要一・元厚生労働相ら、多くの名前が挙がるが、いずれも新聞辞令にとどまっている。...
View Article中国経済の持続的発展を阻む「党」と「軍」
第12次5カ年計画が今年から始まったばかりの中国において、最大の不安は経済社会の持続性となった。世界第2位の経済大国となり、高度成長にともなって税収も年率で平均15%の伸びを続ける中国に問題など少ないはず、との見方が日本をはじめとする先進国にあっても不思議ではない。持続性が問われているのは、緊縮…
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